サファリの手帖 [ロッジサファリ] <東・西 ツアボ国立公園> [Top Pageに戻る] |
東西ツアボ国立公園 東西を合わせると四国より大きい(20807Ku)、ケニア最大の国立公園。 アフリカゾウの大きな群れで知られたツアボだけれど、1970年代後半の大旱魃とそれに続く大量密猟被害で個体数が激減。その後の手厚い保護で増えつつはあるものの、失われるほどに速やかな自然再生はあり得べくもない。 いきおい、ツアボの面白さはアフリカのアフリカらしい景観を楽しむことにあるだろうか。遥かにキリマンジャロ山を望み近くにはチュール丘陵、ヤッター台地が連なる。圧倒的に多い半乾燥地帯、潅木林、アカシアの疎林、異形の大樹バオバブ。 そして、それらと鮮やかなコントラストを見せる水場周辺の植生と動物相。 西ツアボにはチュール丘陵が集めた地下水を湧き出すムジィマ・スプリングスがある。湧水量豊かな(日量2百万t)この泉の水は遥かモンバサまでパイプラインで運ばれ、道中の村々も含め飲料水として利用されている。 右上の写真はその泉に棲むカバの群れのアルファ・メール(ボス)。一見してそれと分かる巨大なオスで、3トンに近い体重であろう。 一方、東ツアボ国立公園には年間を通じて枯れないアティ川/ガラナ川が流れ、半乾燥地帯の動植物を養っている。この川はナイロビ郊外を流れるアティリバー下流であり、ナイロビ市内を流れるナイロビ川はアティリバーに流れ込むから、この源流の一つはナイロビ川とも言える。ちなみに、アティ川がムジィマスプリングス方面からの流れ(ツアボ川)を取り込みルガーズ滝で流れ落ちて以後ガラナ川となり、更に下流でサバキ川と名前を変えてマリンディ北部でインド洋に流れ込む。 どちらの国立公園も多彩な植生・地勢が広がるが、開けた水場以外では潅木林が多く動物観察という点では見通しのきかない所が目立つ。が、露出した岩盤や百数十年前まで続いた火山活動が作り上げた景観は見事である。西ツアボ西部にあるシェタニ溶岩流の黒い大地は奇観と呼ぶしかないし、Roaring Rockからの360°のパノラマ景観も息を呑む。 東ツアボにはムダンダロックと呼ばれる1.5Kmほどの細長く小高い岩場が天然のダムの役割を果たしている所があり、大乾季の真っ最中にはゾウの大群が水浴びする姿を岩の上から眺め下ろすこともできる。ルガーズ滝下流では流れに侵食され丸みを帯びた岩の連なりも不可思議な奇観。 |
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ナイロビから空路 | 定期飛行便は運航されていない。 チャーター便の離着陸できる飛行場は随所にある。 |
ナイロビから陸路 距離:最短地240Km 所要2時間半 (休憩時間含まず) |
ナイロビからモンバサへ向かうハイウェイを東へ240Km(所要2時間半)行くと、西ツアボ国立公園へのゲートがある「ムティト・アンデイ」に着く。東ツアボへの入り口の一つも、この町から5Km程先にある。全行程舗装路。 西ツアボの公園本部はムティト・ゲートを入って10Kmほどにあるが、東ツアボの公園本部はムティトから約90Km先の「ボイ」から公園に入った所にある。行政的にも2つの異なる国立公園である。 |
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ロッジ名 | 客 室 | 価格帯 | サファリの手帖 寸評 |
キラグニ・ロッジ | 木造平屋建て | B | ムティト・ゲートから約40Km。屋根が高く視界の開けたダイニング、バー前方には水場が作ってあり、訪れる動物たちを眺められる。国立公園内に作られたロッジとしてはケニアで最初のもので、1962年の開設。 |
ングリア・ロッジ | 石造2階建て | B | ングリア断崖を見晴らす、好立地のロッジ。ダイニング前にはやはり水場が作られており、昼夜を問わず集まる動物がいる。ツアボ・ゲートから約20Km。クロサイの保護飼育施設に近い。 |
フィンチ・ハットンズ | テント | A- | カバのいる湧水池を囲む形でテントを配し、カレン・ブリクセンの小説「アフリカの日々」に書かれ、ツアボの飛行機事故で命を失ったF.ハットンの名を冠したこのロッジは、ヒルトングループを退職したドイツ人が終の棲家として建設したテント・ロッジ。自身が住み込み経営に携わる。巨大な冷凍庫には海の幸がふんだんにストックされており、いつぞやのディナーに出たブイヤベース(ツアボで!)は、垂涎のスグレモノだった。 |
KWSゲスト・ハウス | 木造 | - | 公園本部の敷地に建つ一軒家。代々チーフウォーデン(公園監督官)の住居として使われてきた建物を、新住宅建設に伴い一般に開放。3寝室に調度、調理器具(ガスクッカー)、冷蔵庫、食器などがあり、最後の英国人ウォーデンに使えた老コックもいる。前庭には水場がありゾウもやって来る。 チュール丘陵を始め、ベランダからの景色は絶景。 |
他にも格安で好立地の自炊式ロッジ2軒がありますが、残念なことにメインテナンスが悪く、ご紹介は控えます。 |
ロッジ名 | 客 室 | 価格帯 | サファリの手帖 寸評 |
ボイ・サファリ・ロッジ | 石造 2〜3階建て |
B | 水場を眼下に望む高台の好立地。水場へやって来る動物を間近で撮影できるトンネルが掘ってある。ボイ・ゲートから約20分。夕食時のダイニングにジャコウネコ科の夜行性のジェネットがしばしばやって来る。 |
キラリンダ | 木造 | A | アティリバーに面して建つ総客室数6のロッジ。川を挟んで公園外に立地する。 別項「ファミリーロッジ」に属する利益地元還元・私設保護区型のロッジ。 ゲームドライブ(昼夜)、ゲームウォーク、ハウスワインなど飲物etc、全て含んで1人1泊\4.6万円(シングル\6万円)。 |
ロードパッケージ モデルプラン
旅程表 西ツアボ国立公園2泊3日 <陸路>往復 貸切車両を使って往復とゲームドライブをするプラン。 |
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1日目 | ナイロビ ⇒ 西ツアボ国立公園 |
08:00 | ご宿泊のホテルを貸切サファリ車両で出発 |
※ | モンバサからウガンダのカンパラを経てルワンダ、ブルンディ、旧ザイールまで続く東アフリカの大動脈モンバサロードを東進。 道中、運がよければ右手にキリマンジャロ山を眺めながら走るポイントあり。 |
10:30 | ムティト・アンデイ到着。給油・休憩。 冷たい飲物や軽食、露天の土産物屋、まぁまぁ清潔なトイレあり。 |
※ | 休憩後、国立公園入場門までは50m。入場手続き後、ゲームドライブをしながらお好みのロッジへ。 |
12:30 | ロッジにチェックイン後、昼食。 |
15:30 | ゲームドライブへ。雄大な景色の中を抜け、ムジマスプリングスでは散策路を歩き、水中観察小屋から水の中を眺めます。 |
19:30 | ロッジにて夕食 ※宿泊 <お好みのロッジ> |
2日目 | 西ツアボ国立公園 滞在 |
07:00 | ロッジにて朝食 |
08:00 | ゲームドライブへ。 シェタニ溶岩流では車を降りられますし、溶岩流を眺めおろす高台に徒歩で登り、はしごを伝って降りる地下の洞窟も興味深いアトラクションです。歩きやすい靴と陽射し除けの帽子、飲料水、懐中電灯の持参をお忘れなく。 |
12:30 | ロッジにて昼食 |
15:30 | 午後のゲームドライブへ。西ツアボ随一の見晴台Roaring Rock、クロサイの保護施設などをまわります。 |
19:30 | ロッジにて夕食 ※宿泊 <お好みのロッジ> |
3日目 | 西ツアボ国立公園 ⇒ ナイロビ |
06:30 | 早朝ゲームドライブ。 |
08:30 | ロッジにて朝食 |
09:30 | ロッジを出て一路ナイロビへ。 |
※ | ナイロビ到着は昼食前。 |
※或いは、ここから隣の東ツアボや、裏道を抜けてアンボセリ国立公園へ移動するのも妙案です。 |